Yu Suzuki著「パレオダイエットの教科書」について

みなさん、ダイエットに興味はありますか?

 

私は、甘いものが好きで、油断するとすぐに体重が増えるので、ダイエットはとても興味があります。

実際にダイエットをやろうと決めても、ついつい食欲に負けてしまいます。(笑)

リバウンドを気にするどころか、そもそもシュートさえ打てていない状態なのです。(笑)

 

この本のタイトルにもある、「パレオ」というのは

旧石器時代」を意味する「パレオリシック」

という言葉の略語です。

つまり、旧石器時代の食事法をとることで、ダイエットができてしまうというのです。

 

しかも、パレオダイエットのメリットは

  1. 毎日、お腹がいっぱいになるまで好きなだけ食べて大丈夫
  2. 腹筋がうっすら割れた細マッチョ体型をキープできる
  3. エクササイズは週に30分でかまわない
  4. がんや糖尿病、慢性疲労にならない体を手に入れることができる

などができるのです。

まさに、夢のようなダイエット方法です。(笑)

 

パレオダイエットの基本は「食う・寝る・動く」の3つです。

これだけのことで、ダイエットができてしまうのです。

 

まずは「食う」のポイントを見てみましょう。

いきなりですが、そもそも、人間の体には、食べ過ぎてしまっても大丈夫な仕組みが備わっているのです。

遺伝子に組み込まれている体重管理システムで、自動で最適な体重に調整してくれる「セットポイント」といわれる仕組みです。。

「それなら、最初からダイエットなんかしなくていいじゃない?」

と思われるかもしれません。

ところが、そう簡単にはいかないので、苦労されている方が多いのです。

 

最大の原因は、「加工食品」にあります。

つまり、冷凍食品やコンビニ弁当、スナック菓子、ファーストフードなどの食品です。

おそらく、みなさんも普段、これらの食べ物をよく口にしているのではないでしょうか?

何が問題かというと、これらの加工食品には、「やめられない、とまらない」という、セットポイントを狂わせ、中毒性を高めるための仕掛けが施されているのです。

つまり、加工食品は、私たちの脳を限界まで興奮させ、食事が止まらなくなるようになっているのです。

逆に言うと、加工食品を食べるのを減らせば、セットポイントが元に戻り、体は苦労しなくても自動的にスリムになっていくのです。

 

では、そもそも、どこまでが「加工食品」といえるものなのでしょうか?

それは、もとの食材が、どんな形をしていたのかわからない食べ物です。

例えば、ケーキやポテトチップス、ゼリー、カップ麺、冷凍食品、ファーストフードなどになります。

逆に、コンビニで売られている食品のなかでも、大丈夫なものもあります。

例えば、鮭の切り身や味付けゆで卵、サラダ、フルーツなどです。

ただし、加工食品そのものが身体に悪いわけではないので、必要な時は食べても大丈夫です。

加工食品をなるべく食べないようにするのは、あくまで食べ過ぎを防ぐのが目的なのです。

 

みなさんは、「ファスティング」という言葉を聞いたことがありますか?

これは、3~6日の間、断食をすることです。

「え~。何も食べれないの?」

と思ったみなさん、安心してください。(笑)

断食といっても、パレオダイエットで実践する断食は「プチ断食」です。(笑)

プチ断食をする時間は、短くて8時間、長くて24時間です。

著者は、夜の9時から、翌日の昼1時までは、お茶かコーヒー以外のものは口にしません。

これだけでも16時間の断食をしていることになるのです。

プチ断食は、昔の狩猟採集民のライフスタイルを参考にしたものです。

どういうことかというと、朝起きて、すぐに朝ごはんを食べるような部族はほとんどいないということなのです。

たいていは、朝起きて、腹がすいたまま狩りに出かけます。

そして、昼過ぎにようやく最初の食事を始めるのです。

その後、夜の8時頃までは、好きな量を食べたら、翌日の昼頃までは何も食べないのです。

つまり、人間にとっては、このようなプチ断食こそ、自然な食事を取るパターンである可能性が大きいのです。

 

私も、朝食は食べません。

起きてすぐは、あまりお腹がすいていないということもあるので、朝食を食べないことが辛いと感じることもありません。

その代わりかどうかはわかりませんが、昼食をついつい食べ過ぎてしまいます。(苦笑)

食べ過ぎてしまうのは、もしかすると、少し加工食品を食べているせいかもしれません。

 

それでは、次に「寝る」のポイントを見ていきましょう。

みなさんは、夜はグッスリ眠れていますか?

そして、朝は、スッキリと目が覚めていますか?

 

狩猟採集民たちは、みんな夜にはグッスリと眠り、朝には完全に疲れが取れています。

狩猟採集民の平均睡眠時間は、5.7時間~7.1時間です。

いっぽう、日本人は、平均睡眠が6~7時間を下回ると、とたんに体に悪影響が出ると言われています。

例えば、次のようなものがあります。

・寿命が縮む

・肌が衰える

・太りやすくなる

・プレッシャーに弱くなる

・貯金が少なくなる(笑)

このように、睡眠不足は心と体に大きなダメージをもたらします。

 

それでは、睡眠環境をできるだけ狩猟採集民の暮らしに近づけていくにはどのようにすればいいのでしょうか?

まず1つめは、昼間に最低でも15分は太陽の光を浴びることです。

太陽の光を浴びることで、体内時計が調節され、睡眠の質を上げてくれるのです。

そして、2つめは、夜寝る前に、テレビやスマホやパソコンを見ないことです。

これらの電子機器から出る、ブルーライトという青くて強い光を浴びることで、脳が「まだ朝だ」と思い込み、睡眠に必要なホルモンを出さなくなってしまうのです。

その結果、眠りにくくなってしまうのです。

2つめは、1日に30分、軽いストレッチやウォーキングをして運動をすることです。

これだけの運動で、睡眠の質が65パーセントもアップするのです。

3つめは、ストレスを減らすことです。

とは言っても、普段、生活をしていると、勉強や人付き合いなど、何かとストレスは溜まってしまいます。

そこで、ストレスを大幅に下げてくれる効果があるのが深呼吸です。

深呼吸のやり方は色々あります。

「4秒で吸って、4秒で吐く」という呼吸法などもありますが、私は、個人的には、あまり時間にはこだわらなくてもいいのではと思っています。

私も色々試してみましたが、どれもやりにくいのです。(苦笑)

4秒吸うだけでも、とてもしんどいのです。

私は、自分のやりやすいやり方でやっていますが、十分効果は得られると思います。

 

最後に「動く」について見ていきましょう。

その前にまず、大事なポイントを押さえておきましょう。

それは、「痩せるために運動をしてはいけない」

ということです。

 

どういうことかというと、運動で消費されるカロリーは、消費カロリー全体の3パーセントにも満たないほど少ないからです。

現代の科学では、「痩せるために運動をしてはいけない」というのは、もはや常識となっています。

 

それでは、狩猟採集民の「動く」ライフスタイルとはどのようなものなのでしょうか?

古代の人類は、マンモスを狩ったり、木の実を集めたりしながら暮らしていました。

具体的にどのような活動をしていたかというと

・一日に自然の中を6~16kmぐらい歩く

・獲物を担いだり、がけを登ったりする

・猛ダッシュで獲物を追いかける狩りをする

というものです。

狩猟採集民の運動は、ウォーキングが基本になっています。

1日の中で、およそ7割以上の活動は、ひたすら歩くことでした。

 

ウォーキング以外で知っておきたいのが、「NEAT」(ニート)という考え方です。

これは、非運動性活動熱産生と言われるものです。

どういうものかというと、日常生活の中で消費されるカロリーを合計したものです。

具体的には、掃除や洗濯、買い物など、普通に生活する動きの中で消費されるカロリーだけを合計したものになります。

ですから、トレーニングジムでの筋トレやランニングなどで使われるカロリーは含みません。

狩猟採集民は、トレーニングジムに通ったり、ランニングをしたりしないですよね。(笑)

 

手軽に「NEAT」を実践しようとるすなら、簡単な方法があります。

それは1日2時間、立つことです。

イギリスなどでは、長時間座って仕事をすることが問題になっていて、国から

「オフィスワーカーは、1日2時間は椅子から立つように」

という勧告まで出されているほどなのです。

ですが、「1日2時間立つ」だけで、死亡率が大幅に下がるといった研究結果も出ているのです。

私も1日中、座っている時間がとても長いので、せめて家で読書をするときぐらいは、立って読書をしようかと思います。

死にたくないですからね。(笑)

 

ダイエットというと、気を引き締めて、辛いことに挑戦していくイメージがあるかもしれません。

ですが、日常生活の中で、この本に書かれていることを、少しでも、ちょっとでも実践していくことで、大きなダイエット効果が期待できるのではないでしょうか。