中井耀香著「すごいお清め」
者の中井耀香さんは、古神道数秘術家です。古神道の数字の秘術を使って、占いをされているようです。
古神道数秘術家、という名前にはなっていますが、そこに至るまでには、神道や風水、九星気学など、そのほかにも多くの占いに関することを学ばれてきたようです。
私が中井さんのことを知ったのは、羽賀ヒカルさんのユーチューブ動画、神社チャンネルにコラボ出演されているのを見たことがきっかけでした。
占いといっても、神道や風水など、学問レベルでしっかりと学ばれているようです。
そのうえで、神道の考えを基本に独自の占いにたどり着いたようです。
「占い」というと、怪しいとか、軽い、というイメージがあるかもしれません。
科学的根拠は何か、と言われるとそういったものはないと思います。
神道や風水、それ以外の占いの世界にも古い歴史があります。
信じるか信じないかは、人それぞれでいいと思います。
私は、以前、神主の方が書かれた、神道についての本を何冊か読んできたり、気功を習ったりしてきました。
気功というのは、中国の道教の修行の1つになります。
私は、中井さんご自身のユーチューブ動画も拝見してみました。
中井さんの経歴を聞くと、私と共通する部分が多くあることが分かりました。
具体的には3つあります。
1つは、離婚を経験されていること。
2つめは、うつ病を経験されていること。
3つめは、県は違いますが同じ四国出身であることです。
中井さん自身、過去に辛く苦しい思いを経験されてきたようです。
その時、中井さんは、自分が辛く苦しい状況になった原因は、いったい何なのか?
今後、どうすればいいのか?ということを知りたくて、神道を始めとした占いの学問を学んでいかれたそうです。
私は、中井さんと事情は違いますが、離婚や、うつ病といった同じような辛く苦しい経験をしています。
なので、私と似たような境遇にあった中井さんが
どのようにして、今のようなハッピーな状態になっていったのか?
中井さんの辛く苦しい状況になった原因は、何だったのか?
そういったことを、他人事ではなく、自分事に置き換えて考えてみたり、見直してみたり、あるいは、何か私にとって、いいヒントがあったり、良くなるきっかけになるのではないかと思いました。
中井さんは、運を上げる前に、まずは難を避けることが大事だといいます。
攻める前に、まずは守りを固める必要があるようです。
とても興味がわいてきます。
運をよくするためには、どうすればいいのでしょうか?
開運グッズを買ってみたり、パワースポット巡りをしてみることでしょうか?
著者は、運を良くする前に、まずやることがあるといいます。
それは、難をさけることです。
つまり、悪いことを遠ざけることだといいます。
悪い場所にいたのでは、いくらいいことをやったり、運を上げることをやったとしてもうまくいくことはないといいます。
このことは、私の経験上、思い当たることがあります。
それは、以前私が勤めていた公務員の仕事です。
ひとりよがりに聞こえるかもしれませんが、私は人一倍、仕事をやってきたと思っています。
みんなが嫌がって避けて通るメインの現場仕事を、長く引き受けてやってきたことからも言えることだと思っています。
あまり詳しくは話せませんが、現場の仕事はきついので、普通は2,3年、早いと1年で異動になります。
ですが、そんな中、私は9年連続、そのきつい現場仕事をやってきました。
私が上司にその経歴を話すと、特に県外から来た上司の方は、みなさん驚いていました。
そして「それはさすがに、かわいそうやな」と言われてきました。
それでも、私は、現場の仕事自体にやりがいを感じていたこともありましたし、たまたま、いい人と一緒に仕事をすることができていた、ということも幸いしていたと思います。
国家公務員として、19年間働いてきました。
ですが、同じ職員の方で「この人は仕事も、人間的にもすばらしいな」と思える人は、100人に1人いるかどうかという職場でした。
自分には合っていない環境だったと思います。
公務員として働き始めて、1年目で腸炎に2回かかりました。
医者からは「次に再発したら、即入院してもらうから」と言われました。
また、12年目にも、通常4人から6人でやる仕事を、無理と分かっているうえで、できるところまでやってみろ、ということで2人で仕事をやったりしていました。
その時は、じわじわと内臓にダメージが来ていることを、日々感じながら仕事をしていました。
私が、19年目にしてうつ病になってしまったのも、必然の流れだったように思います。
振り返ってみれば、私にとって、以前勤めていた国家公務員の職場は「場の悪いところ」だったわけです。
難を避けるためにはどうすればいいか、については本に詳しく書いてくれています。
頑張っているのに何か報われない。
努力している割には結果が出ない。
と感じている方は、今、自分が置かれている環境や場所、あるいは、自分がやっている仕事や勉強が、本当に自分に合っているのかどうか見直してみるのもいいかもしれません。
難をさけるためには、自分が住んでいる家を清めることが大切だといいます。
では、家を清めるためにはどうすればいいのでしょうか?
まずは、自分の家が、綺麗に片付いているかどうか見直してみることです。
整理、整頓はできているでしょうか?
掃除はできているでしょうか?
使わない無駄なものをため込んではいないでしょうか?
具体的な家の清め方については、本に詳しく書いてくれています。
私も実際に、自分が住んでいる家の状況を一つ一つ見直していきました。
そして、本に書かれてあるとおりにやってみました。
具体的なお清め効果についてはまだ分かりません。
ですが、私自身の気分は良くなりました。
掃除一つするだけでもだいぶ違ってきます。
自分ではある程度こまめに掃除をしているつもりでも、意外とすぐに汚れていたり、ゴミが出ていたりします。
神様はきれいなところが好きだといいます。
ですが、綺麗なところは神様だけではなく、みんな好きなのではないでしょうか?
そして、その「みんな」の中には自分自身も含まれているわけです。
「神様のことは信じない」という方もいると思います。
ですが、家がきれいになって嫌がる人はいないのではないでしょうか?
掃除以外のことでも、簡単にできることを紹介してくれています。
ほんの少しのことですが、やってみると自分の気分が、良くなることばかりだと思いました。
神様のことは別にしても、自分自身が喜ぶことや嬉しくなることであれば、やって損はないと思います。
いくら、運を上げることをやったり仕事や勉強で頑張っても、自分がいる環境が良くなければ、やったことに見合った結果や、パフォーマンスを発揮することは、難しいのではないでしょうか?
せっかく、何か頑張ったり運が上がるようなことをやったのであれば、それに見合ったことが起きても不思議ではないと思います。
「何かうまくいかない」とか、調子が今一つ」と感じているのであれば、今、自分がいる環境を見直してみる、整えてみるということを、何かちょっとしたことでもいいのでやってみるのもいいかもしれません。
お金は好きでしょうか?
私は大好きです。
おそらく、お金が嫌いという人はいないのではないかと思います。
ですが、お金を大事に扱っているという人はどれくらいいるでしょうか?
お金は、お金を大事に扱ってくれる人のところに集まってくるそうです。
これは、お金だけの話ではなく、人に対しても言えることかもしれません。
人を大事にするから、人が集まってくる。
人が集まってくるから、お金も集まってくる。
そういった、良いサイクルが回ってくるのだと思います。
お金持ちの人たちは、みなさんそろってお金に敬意をこめて、大切にあつかっているそうです。
お金を大事にするためには、お金を入れる財布が大事になってきます。
具体的にどのようなことをすればいいのかについては、本に詳しく書いてくれています。
私は、以前、税理士の方が書いた、お金持ちの人は1円玉を大切にする、という内容の本を読んだことがあります。
その本では、お金持ちの人は、たとえ1円であっても少額だからといって軽く扱うことはないということが書かれていました。
1円といってバカにすることなく、大事に扱うことが大切なのだと思います。
中井さんの本を読んで、改めてお金を大事にすることでお金に好かれるようになることがわかりました。
お金と財布というのは、切っても切れないような関係にあると思います。
「財布を大切に扱う」ということは、「お金を大切に扱う」ということにもつながるのではないでしょうか?
財布をポケットに入れたまま、財布をお尻で踏むように座ったり
あるいは、ボロボロになったままの財布を、ずっと、雑に扱い続けていたりしていないでしょうか?
私は、昔、使っていた財布のことを思い返すと思い当たることばかりです。
今、使っている財布は少々高かったので、大事に扱うようになりました。
自分がどのように財布を扱っているか、を考えてみると自分がどのようにお金に対して接しているか、ということが見えてくるように思います。
お金にとって、居心地がよい財布とは、どういったものか?
どのような財布を使ってくれると、お金は居心地が良いと思ってくれるのか?
本には、詳しく書いてくれています。
一度、自分の財布を取り出して、自分なりに考えてみるのもいいのではないでしょうか?
高いブランドの財布に買い換える、という方法もあると思います。
ですが、今、自分が使っている財布で、少しでも何か良くする方法があれば、まずは、それをやってみるのもいいのではないでしょうか?
人間関係を清めるとはどういうことでしょうか?
人は人によって運気を運んでもらえるといいます。
人と話していていい気分になれる人もいれば、何か嫌な気分になるという人もいるのではないでしょうか?
それは、一緒にいる人の発している気の影響を受けているからだといいます。
では、どのようにすれば、人から良い気をもらうことができるのでしょうか?
そのためには、自分自身の邪気を取り除き、自分の気を整えることだといいます。
具体的に、どのようにすればいいかについては、本に詳しく書いてくれています。
私は、気功スクールに通って気功を習ったことがあります。
私は、気功師でもあります。
なので「気」というものについては、体験としても知識としてもよく分かります。
そこまで小難しい話ではなくても、多くの方は体験として、他人が持っている良い気や悪い気、というものをなんとなく感じているのではないでしょうか?
自分を整える、とはどういうことでしょうか?
「あまり気が進まない誘い」に、なんとなく乗ってしまったり
「嫌な押し付け仕事を断り切れず、引き受けていたり」していないでしょうか?
つまり、自分を整える、というのは自分の気持ちに正直に生きているかどうか?ということです。
とはいうものの、仕事などでどうしても断れない場合もあると思います。
ですが、安易に周りに流されて「いいひとキャラ」になってはいないでしょうか?
まず、大事にしなければならないのは自分自身です。
ほんの少しの「まあいいか」という妥協の積み重ねも、積もり積もれば病気にさえなりかねません。
うつ病になって、現在も通院治療中の私が、「悪い意味での、ただの、いいひと」の典型的な例だと思います。
周りの人のことも大事です。
ですが、まずは自分を大事にすることが優先です。
人とつきあうときに、損得勘定だけでつきあってはいないでしょうか?
本当は別に好きではないけど、あの人と付き合っていれば出世できる。
あるいは、その人と一緒にいることで、何か自分が得をする」と考えて、その人に近づいたり、その人と付き合ったりしていないでしょうか?
そのため、その人から少々嫌なことを言われても我慢したり、本当はしたくもないことに、無理をして一緒に付き合ったりしていないでしょうか?
これは、友達付き合いでも、職場内での付き合いでも、異性との付き合いでも、よくよく考えてみる必要があることだと思います。
私は、損得勘定だけで人づきあいをするというのは嫌なタイプです。
公務員時代は、はっきりと「損得勘定の付き合い」というものを見せつけられてきました。
私だけではなく、学校や会社でも「損得勘定の付き合い」というのは少なからずあるのではないでしょうか?
ですが、人間関係を清めるためには、自分の「嫌だ」とか「自分には合わない」とか「何か違う」という気持ちに正直になることが大事だといいます。
とは言っても「安易に自分にわがままになればいい」というわけではないと思います。
「やっぱり、どうしても、これだけは」というある程度強いものがあって、そういう気持ちがずっと続いているものがあれば、まずは、そのことに気を付けたらいいと思います。
私は「超氷河期」と言われた不況の時代に、なんとか頑張って国家公務員として働くことができました。
ですが、目標としていた理想の場所が、自分にとって必ず合っているという保証はありません。
確かに、公務員は給料が安定していますし、福利厚生も手厚く、よい職場のように思えます。
ですが、私は、国家公務員として職場で働きながら、ずっと、何か違和感を感じていました。
ですが、せっかく苦労して手にした目標の職場です。
そう簡単に辞めるという考えは浮かびませんでした。
おかしいと感じても、それは「自分が未熟なだけだ」とか
「もっとうまくやれる方法があるのでは」
というように周りに合わせるようにして、自分の気持ちにウソをつき続けてきました。
その結果、19年目にしてうつ病になり、結局、公務員の仕事を辞めることになりました。
自分の気持ちにウソをつくと、それは、後日、必ずツケを支払わされるとになるということを身をもって体験しました。
自分の気持ちにウソをついていないか?
目先の利益や損得にとらわれていないか?
ということはよくよく考える必要があると思います。
運気アップのカギは、数が握っているといいます。
ここでいう「数」というのは、生年月日にまつわる数のことです。
西洋のカバラ数秘術や、中国発祥の四柱推命、にも生年月日を使った運命学があるそうです。
日本の場合だと、古神道の中に、数霊(かずたま)という生年月日をもとにした運命学があるそうです。
洋の東西を問わず、生年月日というのは、その人の運命に大きくかかわっているものとして、扱われてきたようです。
著者は、数々の占いや開運法を試してきたそうです。
ですが、なかなか著者の運命は良い方向に向かわなかったそうです。
そんな時、著者はある占いの先生から数のことを教わります。
人生に起こるあらゆることが、数字で説明できるというわけです。
実際に、著者は、先生から数霊について学んでいくうちに運気が急上昇したそうです。
人には、生まれた時から持っている悪い数というものを持っているそうです。
この悪い数のことを「破壊の数」というそうです。
自分の数霊や破壊の数は、どうやって計算するのか?
あるいは、自分の数霊にはどういう意味があるのか?
については詳しく本に書いてくれています。
私も早速、自分と家族の数霊や破壊の数を調べてみました。
すると、驚くべき結果が出ました。
私の父、母、妹、妹の旦那さん、姪っ子、元妻、については、私にとって破壊の数に当たる人ではありませんでした。
ですが、私の娘は私にとって「破壊の数」に該当することが分かりました。
これは、ギリシア神話並みの悲劇ではないでしょうか?
最愛の愛娘が自分にとって、悪い関係にあるわけです。
私は、結婚から離婚までのことを振り返ってみました。
すると、娘の破壊の数について思い当たることがありました。
娘は、結婚して1年ちょっとしてうまれました。
私は、娘が生まれるまでは、元妻と付き合い始めて約2年ほど、一度も喧嘩らしいことをしたことがありませんでした。
ところが、妻が妊娠してから様子が変わってきます。
もちろん、出産というのは命がけのことなので、女性にとっては一大事なことです。
妻が妊娠してつわりがひどくなってきたころから、妻との関係にも少しぎくしゃくした感じがありました。
それでも、まだ娘が生まれるまでは、喧嘩になるようなことはありませんでした。
ですが、育児が始まると、はっきり喧嘩といえるようなことが何度か起こりました。
ですが、それでも育児というのは大変なものだということを私自身、身を持って体験し、元妻に対しても全く同じ考えの人間などいないわけだから、考え方や行動が違っていても当たり前、という風に考えてきました。
喧嘩の原因というものは、意外とどうでもいい、些細なことだったりします。
私と元妻は、これまでの喧嘩から学習し、喧嘩になりそうな雰囲気を感じたら、なるべく早めに話をして、大きな喧嘩に発展しないように工夫もしてきました。
ですが、結局は離婚という結果になりました。
今回、数霊から離婚のことを見ると、元妻が私を救ってくれたと見ることもできます。
もちろん、占いですので信じる信じないは、その人次第でいいと思います。
ですが、私は一つのものの見方として、これまで全く思ってもいなかったものの見方を知ることができました。
元妻に対しては、感謝の気持ちが深まりました。
娘に対しては、この世で最愛の人が自分にとって破壊の数に当たることは、とても悲しい気分になりました。
占いを信じる信じないは別として、読書をすることで全く新しいものの見方を学ぶことができました。
今回の本を読んで、逆説的に思えるかもしれませんが、占いに頼るばかりではなく、今、自分の置かれている現実から目をそらさず、厳しい現実に立ち向かっていかなければいけないと改めて思いました。