ひろゆき著「働き方完全無双」

著者のひろゆきさんは、2ちゃんねるニコニコ動画を開設して管理人をされてきた方です。

 

2ちゃんねるは、2009年に別の人に譲り渡したそうです。

そして、今では英語圏最大の匿名掲示板、4ちゃんねるの管理人をしているそうです。

 

ひろゆきさんご自身は、この本を書かれた2018年3月の時点では、フランスのパリに住んでいるようです。

 

年齢も私と1歳違いなので、ほぼ同年と言えます。

なので、同じくらいの人生を生きてきた人が、どのような別の世界で生きてきて、どんなことを考えているのかという点でもとても興味を惹かれました。

 

私はこれまでひろゆきさんのことは全くといっていいほど知りませんでした。

せいぜい2ちゃんねるを始めたスゴイ人といったぐらいの認識でした。

 

この本を手にしたのは、私が「この人いいな」と思っているYouTuberのマナブさんが、お手本にしている人として挙げていたのを聞いて、興味を持ち始めたのがきっかけでした。

 

そんな時、たまたま、ブックオフに行ったときこの本を見つけました。

そしてパラパラ目次を見てみると、なかなか面白そうなことを書いているので、100円本ではなかったのですが買うことにしたわけです。

 

ひろゆきさんは、これまで日本だけではなく、海外でも色々な経験をされてきています。

なので、世界的な世の中の流れやその流れの中で、日本はどのような状態、状況にあるのかといったことをご自身の体験や知識に基づいて、とても分かりやすく書いてくれています。

 

私は、ひろゆきさんというのは、これまで読んできた本にはない、独特な世界の見方やものの見方、考え方を持っている人だなと感じました。

 

普通の人とはかなり違った経験をされてきたひろゆきさんが、世界的な視野からわかりやすく話してくれるこれからの日本の将来や、日本人の生き方についてとても興味がわきました。

 

ひろゆきさんという人は、2ちゃんねるを始めて管理人をやったり、ニコニコ動画を早くから始めたり、時代の先を読んで行動する天才的な人だと思います。

そして、それは単にひろゆきさんに生まれつきもの凄い才能があったというだけではないと思います。

 

アメリカの大学に留学したり、アメリカ以外の外国でも活動したりしています。

それ以外にもきちんと必要な教養をきちんと学んで身に付けて勉強されているなということが本を読んでいて伝わってきました。

 

世界に出てみることで、初めて日本は他の国と比べてどう違うのかといったことが明確に体感として感じることができるのだと思います。

そういった感覚は、私も何度か海外旅行をしたことがあるので分かります。

 

今の私は、うつ病のため社会に出て働くことができない状態です。

 

そんな私にとって、生活保護の話やベーシックインカムのことについて、全然ありなのではないかという立場で話してくれていたことは、何か心強さを感じました。

 

私も、数年後には生活保護を受けて生活しなければいけない可能性もあるからです。

そうならないように、日々、模索はしていますが、なかなかうつ病というものはやっかいなもので、なかなかすぐ元のようには戻りません。

 

そのようなうつ病を療養しているところに、さらに重ねて個人的なことですが色々と突発的な事件が起こりました。

なので、特に最近は、人生というのは生きていくだけで本当に大変なことだなとということを痛感しています。

 

こちらから稼いでいくという攻める力をつけていくことは大事なことです。

ですが、最悪、どうにもならないこともあるかもしれません。

 

そんなときに、自分の身を守るということも考えておく必要があると感じています。

なので、ひろゆきさんの話はとても自分にとって身近で現実的な話として読むことができました。

 

何かで成功するためには能力が必要なのでしょうか?それとも努力でなんとかできるものなのでしょうか?

 

読み、書き、そろばんくらいの基礎的な能力は必要だとは思いますが、これといって特別な才能は必要がないといいます。

たまたま偶然という要素が大きかったりするというのです。

 

確かに、いくら才能があって、人一倍努力をしたとしても、人から必要とされない分野で頑張っても日の目を見ることはないと思います。

 

あるいはその人の性格や個性といったものが、その人がいる場所にあっているかどうかというのも大きな要因になると思います。

 

学生であれば、在籍している学校。社会人であれば、働いている職場になります。

私は、19年間、公務員として働きました。

 

その経験からしても、その人にとってどこで働くのが一番向いているのか?その人の持ち味や能力がより発揮されて楽しく過ごせるのかというのは、本人の才能や努力だけではどうにもならない部分があると感じます。

 

いくら頑張っても、何かあまりいい結果が出ない、何か違う気がする、強いストレスがあると感じているのであれば、環境をガラッと変えてみるのもいいかもしれません。

 

私は、公務員を退職しましたが、今、振り返っても、辞めるのが遅すぎたくらいだと思っています。

それだけ、環境が自分に合っていなかったわけです。

 

人には、他人に認めてもらいたいという承認欲求というものがあります。

誰かに褒められたりすると嬉しいですよね。

すが、あまり自分で他人に対して高い期待値を持ってしまうと、ほめてくれなかったり、認めてくれなかったときのショックは大きくなります。

 

場合によっては、腹が立ったり、イライラしたり、喧嘩になってしまうこともあるかもしれません。

そうならないためには、そもそも自分にも他人にも最初から期待しないという方法もあります。

 

そうすれば、そもそも相手が何かをしてくれなくても当たり前。

 

自分が何かをやってうまくいかなかっても当たり前。

と思えるようになります。

 

逆に、他人から褒められたり、喜んでもらえたり、認めてくれたりすると、もともと期待していなかっただけに、よけいに嬉しく感じることができます。

 

自分が何かをやってうまくいったときも、とても嬉しく楽しく感じることができます。

 

ない物ねだりをするのではなく、今、自分の身の回りにあるものに感謝の気持ちを持つことで、とても幸せな気分になることができます。

 

私は、先日から勝間和代さんの感謝日記の話を聞いて、毎日5つ身の回りにあることに感謝をする感謝日記を始めました。

 

すぐに5つ思い浮かぶ日もあれば、なかなか5つ出てこない日もあります。

ですが、なかなか嬉しいこと、楽しいこと、ありがたかったことが思い浮かばない時こそ、このワークの意味があると思います。

 

理由は、より当たり前のもの、平凡なもの、小さなことに目を向けて感謝の気持ちを持つことができるようになるからです。

 

私は、感謝日記を始めてからそんなに日が経っていませんが、とても幸せなワークだと感じています。

 

是非、みなさんも頭の中だけでもいいので、やってみてはいかがでしょうか?

 

学生の方で、学校でいじめに合っている、あるいは学校に行きたくないと強く思っている人は年々増えているそうです。

 

社会人でも、職場でのいじめやパワハラ、セクハラ、あるいは過労のため職場に行きたくないと思っている人はかなり多いのではないでしょうか。

 

ひろゆきさんは、今の日本の状況や構造がどうなっているのか分かりやすく解説してくれます。

そのうえで、どのように対応していけばいいのか、具体的な方法や考え方を示してくれます。

 

自分が置かれている状況を知っているのと知らないのとでは、自分がこれからどのように対応していけばいいのか全く違ってくると思います。

 

特に若い世代の人は厳しい状況にあると思います。

 

なので、自分の身を守るためにも、これからの日本はどうなるのか?

 

今、どのような時代の流れの中にいるのかといったことを勉強することはとても必要なことだと思いました。

 

私は19年間、公務員として働いてきました。

自分に合っていない嫌な環境で無理をし続けてきたために、結局うつ病になり退職することになりました。

 

公務員として働いた19年を振り返ると、うつ病で起き上がれなくなるまでに、何度か入院するような体の不調に襲われてきました。

 

ですが、そういったことについては、自分も周りもごまかしてやってきたところがありました。

 

身体が「もうこれ以上無理するな」、と警告を出してくれていたわけです。

 

それなのにそれを無視して頑張った結果、とうとううつ病になって起き上がれなくなり、強制終了するような形になってしまったわけです。

 

世間では、働き方改革ということが言われています。

 

ですが、私は、学生の方も含めて、働き方ではなく、生き方改革をしなければいけないと感じています。

 

これまで当たり前だったこと、常識と思われてきたことが、少しずつ世の中の動きとずれてきているのではないかと思います。

 

そのずれに気がつかないまま、これまでどおりの生活を送ろうとすると、心や体のどこかに不調が出てくるのだと思います。

 

まずは、自分の身を守ることが大事だと思います。

 

グーグルでは面白い採用方法を取り入れているそうです。

 

それは、採用しようとする人を、配属される部署の人たちに面接会場に来てもらって、その部署の人たちの中から一人でも、「この人嫌」といわれると採用されないというシステムだそうです。

 

私は19年間、国家公務員として働いてきました。

 

私が面接を受けた時のことを思い出すと、私は、面接官に対して無理して自分をよく見せようとしていました。

 

もちろん、社会人として最低限のマナーなどはわきまえておく必要があるとおもいます。

 

ですが、採用してもらいたいと強く思うために、少しでも自分を良く見せよう、いいように見てもらって採用してもらおうと、本当の自分を押し殺して演じてしまうと後で後悔することになります。

 

自分の気持ちにウソをつくと、そのツケは必ずあとから払わせられるわけです。

 

もちろん、実際にその職場に入ってみないと、その職場がどのような仕事をしているのか、どのような人たちがいるのか、どのような雰囲気なのかということは分からない職場の方が圧倒的に多いと思います。

 

私は、実際に採用されて働き始めてから、「なんか違うな。」「納得いかないな」と思うことはありました。

ただ、それは入ったばかりで最初だから何も知らないだけかもしれないと思っていました。

 

ですが、数年が経ち、職場の仕事がある程度わかってきてからも、職場の雰囲気や人に対する違和感は最初と変わらず、ずっと残り続けていました。

 

むしろ、「やっぱりおかしいのではないか、違うのではないか」という思いは年々強まっていったようにも感じます。

 

ただ、仕事自体は、やりがいもあるし、公の立場としてやる意義はあると思う内容だと思います。

ですが、その職場で働いている周りの人たち、特に上の人たちの考え方や働きぶりに強い違和感を感じました。

 

私は、公務員に採用されていきなり1年目で2回、腸炎になりました。

 

医者からは「普通の人が耐えられる痛みの数値を超えている。次、同じように発症したら即入院してもらうから」と言われました。

幸いその後、再発することはありませんでした。

 

また、12年目にも、胃腸に何度か違和感を覚えるようなことがありました。

職場の産業医に、相談してみると、過労ではないかということでした。

 

当時は、今のように残業時間に対する制限は全くなかったので、かなりブラックな状況で働いていました。

 

ただ、その時の仕事は、やりがいも感じていましたし、一緒に仕事をしていた人もとてもいい人だったので、そんなに苦痛を感じることはありませんでした。

 

ただ、胃腸の違和感は何度か起こっていたので、一度、病院に内密検査を受けに行きました。

結果は、別に異常はないとのことでした。

 

そして、部署が変わり、一緒に仕事をするメンバーも変わっていくうちに、結局、19年目でうつ病になり起き上がれなくなりました。

 

景気が良くなって就職率が上がっているというニュースを聞く一方で、離職率の高さや、かつては人気を誇った県庁などの公務員でさえも、合格辞退者が増えているというニュースを聞いたりします。

 

その仕事は本当に自分がやりたい仕事なのか?入りたい職場なのか?世間体にとらわれているだけで選んでいるのではないのか?

 

自分が本当にやりたいことは何なのか?

 

稼ぐために割り切れるのか?

 

斜陽産業だけど、どうしてもそこでやっていきたいことがあるのか?

 

時代の流れなどもよく調べる必要があると思います。

そういったことにきちんと向き合っていかないと、職場とのミスマッチはいずれ起きてしまうと思います。

 

世間では、働き方改革ということがいわれていますが、私は働き方というよりも、生き方改革といった方がいいと思っています。

 

世間で言われている働き方改革は、臭いものにふたをするだけの、形式的なものでしかありません。

 

私も19年、公務員として働いてきたので、実際の仕事の現場と働き方改革でやろうとしていることは矛盾しているのは体験から分かります。

 

すぐに就職できなかったり、家族がいて今の仕事を辞めるのは難しいという場合もあると思います。

 

私も退職を決断して実行したとはいえ、うつ病になり、約2年半、じっくりこれまでの自分と向き合ったり、元妻とも話し合ったり、これからの世の中の流れや今後の復職した場合の職場の状況もある程度、時間をかけて客観的に見ることができました。

 

それでも、退職の決断をするには、多くの時間と勇気が必要でした。

 

ですが、限界を超えるまで全力で仕事をした結果、今の状況になっているので、仕事でやり残したことがあるという後悔はありません。

 

そのことも、次のステップに進めた要因の一つになりました。

 

一度しかない自分の人生なので、どう生きるかはその人の自由です。

 

家族がいたりすると、自分だけの責任では終わらないかもしれません。

 

ですが、少し長い目で見ると、今は少ししんどい状況になったとしても、後々、後悔しないような生き方ができるかということは一度、考えてみてもいいのではないかと思います。

 

これから日本はどうやって生き延びていけばいいのかということを、諸外国の例を挙げながら分かりやすく説明してくれています。

 

結論からいえば、観光に力を入れるしかなさそうです。

 

日本には外国にはない、日本独自の文化や文化遺産があります。

 

お城やお茶、お祭り、着物、古い町並みなど、日本ならではの良い物がたくさんあります。

 

これからの時代は、歯を食いしばって頑張っても何とかなるような時代ではなさそうです。

 

世界的な視点で見れば、世界の経済は成長していくのだと思います。

ですが、日本という国という単位でみると、いくら頑張っても難しいような感じがします。

 

むしろ、頑張れば頑張るほど心や体を壊してしまう可能性が高いのではないかと感じています。

 

せっかく、日本の中で世界や時代に先駆けていい物が発明されたとしても、新しく珍しい物はそれだけでつぶされてきています。

 

今から振り返ると、とてももったいないことをしてきていることが分かります。

 

ある程度、文化や文明が成熟してしまった国としては、新しいことにチャレンジしていくことが難しくなって、それよりもこれまで築き上げてきたものを必死に守ろうとする意識や力が強く働いてしまうのかもしれません。

 

長い人類の歴史を見ると、逆らえない世の中の流れというものがあるように思います。

 

大企業でも時代に合わなくなれば、倒産してしまいます。

 

公務員の良くない点は、潰れたり倒産したりすることがないことです。

あまりにも、守られすぎていることが、かえって弱点になっているように思います。

 

ひろゆきさんのように、色々な経験をしたり豊富な教養をどんどん身に付けることで、より広い視野で物事を見ることができたり、物事を深く掘り下げて考えたりできるのではないかと思いました。

 

読書やユーチューブをみて勉強するといった小さなことでもいいので、新しいことへのチャレンジをしてみることを積み重ねていくことです。

 

そうやって、少しずつ、自分をアップデートしていく必要があると改めて感じました。