三木谷浩史著「成功のコンセプト」について

みなさんは、インターネットで買い物をしたことがありますか?

 

今の時代、インターネットで買い物をしたことがない人を探す方が難しいかもしれませんね。

今では日本を代表するインターネットショッピングの会社として楽天を知らない人はいないと思います。

みなさんも楽天を利用して、買い物や旅行の手続きをしたことがあるのではないでしょうか?

私も楽天を利用して、服やお菓子や子供のおもちゃを買ったことが何度かあります。

自分の地元では売っていない品物が手に入ったり、子供のおもちゃにしても、似たような商品を簡単に見比べることができます。

また、実際にお店にお目当ての商品を買いに行ったものの、商品が品切れで買うことができなかったという経験をした人は多いと思います。

ですが、楽天を利用すれば、お目当ての商品の在庫が切れていても商品を見ることはできますし、同じ商品を売っているお店は何店もあるので、別のお店で簡単に買うことができます。

このように時間を有効に使うことができるだけでなく、時間を無駄にすることなく、とても便利に利用させてもらっています。

本当に便利な世の中になりましたよね。

そんな楽天ですが、今から約20年ほど前に従業員2人からスタートし、当時は誰にも見向きもされなかったような会社だったことはご存知でしょうか?

 

楽天の創業者は、三木谷浩史さんという元銀行員の方です。

では、三木谷さんは、楽天というインターネットショッピングの会社を始めて約20年の間に、どのようなことを考えながら楽天を大企業に成長させてきたのでしょうか?

そのポイントを5つご紹介します。

 

その1つ目が改善です。

では、改善とはどういうことなのでしょうか?

1日たった1パーセントでも改善をしていけば、それが1年も続くと、最初に比べると37倍以上もの改善の効果が出てしまうということです。

1段ずつでもコツコツと階段を上って行けば、10段飛びができる天才にさえ最後は勝つことができてしまうのです。

これは、何か習い事をしている方には経験的によく分かるのではないでしょうか?

ちなみに、私は高校時代に書道を習っていました。

週に1回、土曜日に2時間ほど教室に通っていました。

最初は4級くらいのレベルからのスタートでしたが、毎週休まずに通い続けていると、3年間の間に、少しずつですが、級や段が上がって行き、最初は自分よりも上にいた人たちを次々と追い越していったのです。

そして、最終的には8段という上位の段にまで上達することができたのです。

これも、1日や2日ですぐにできることではありません。

実際に文字を書いてみて、それを先生に手直しをされて、手直しをされたところを少しずつ自分なりに改善していくことで、少しずつ上達させていったのです。

実は、トヨタマイクロソフトといった世界的な大企業も、この改善方式を取り入れることで最初は小さな会社だったのが、世界を相手にするほどの大企業に成長していったのです。

 

2つ目は、プロフェッショナルを目指すことです。

プロフェッショナルと聞くと、何か仕事の重々しい感じを持たれる人もいるかもしれません。

ですが、むしろ、全く逆の考え方なのです。

どういうことかというと、プロフェッショナルを目指すとは、仕事を遊びのようにしてしまおうということなのです。

みなさんも365日、24時間、自分の好きなように遊んでいいと言われれば、時間を忘れて遊びに熱中してしまうのではないでしょうか?

ただ、遊びといっても、楽しいことだけではなく、時には悔しいことや辛いこともありますよね。

ですが、そういったことさえも遊びのような感覚で取り組んでいけば、面白いものに変えてしまうことができてしまうのです。

私は、仕事が事務作業なので、文房具を自分の好きな物に変えてみることで仕事が楽しくなったり、気分が上がるのではないかと考え、思い切って1本5万円ほどする高級シャーペンを買ってみたことがあります。

結果として、テンションはだだ上がりでした!

とにかく、せっかく買った高級シャーペンを使って何か文字を書きたくて仕方がなく、遊ぶどころではなく、仕事を追いかけるぐらいになってしまいました。

 

3つ目が色々実験してみることです。

例えば、砂場で砂山を作っているときに、砂山に水をかけると周りに川ができますよね。

ですが、それが面白いからといってどんどん砂山に水をかけ続けると砂山が崩れてしまいます。

それなら、今度は水をかけても崩れない砂山を作ってみようと考えたりします。

そして、そのように考えたとおり砂山を作っていくと、最初に作っていた砂山よりも、もっと立派な砂山が出来上がってしまうというわけです。

このように、これをやったらどうなるだろうと自分で考えて、工夫しながら実験を続けていくことで、最初のものよりも立派なものが出来上がってしまうのです。

ところで、みなさんは自分で料理を作ったことはありますか?

私も麺類が多いのですが、簡単な物なら時々作ります。

その中の1品にパスタがあります。

今までは、普通に鍋に水を入れてお湯を沸かし、その中にパスタの麺を入れて茹でていました。

そうやって作っていた時の工夫といえば、お湯に塩を入れるとか、麺の茹で加減をこまめにチェックし、ちょうどいい麺の茹で具合のタイミングを見ていくといったことです。

しかし、あるとき、このパスタ作りに革命が起きたのです!

それは、たまたま見ていた番組で、パスタの麺を茹でるのではなく、蒸すという方法を知ってしまったのです。

そして、早速、番組でやっていたとおりの方法で、パスタの麺を蒸す方法でパスタを作ってみました。

自分で言うのもなんですが、あまりの美味しさに感動しました。

そして、その後、毎週続く自分のパスタ作りに妻はやや呆れていました。

 

4つ目はお客さんが喜んでくれることです。

みなさんは「ドン・キホーテ」で買い物をしたことがありますか?

店内に入ると、何屋さんかわからないくらい多くの商品が、狭い店の中にギュウギュウに詰め込まれていますよね。

そして、この商品のジャングルの中を探検するような雰囲気が、買い物をするお客さんにとっては、ただ買い物をするだけでなく、何か心をワクワクさせる楽しい気持ちにさせてくれるのです。

楽天のサイトを見てみると、ここで売っていない物はないんじゃないかと思うくらい、色々な商品が売られています。

そんな楽天のサイトを見ていくだけでも、面白そうな商品を見つけたり、珍しい商品を見つけたり、見ているだけで楽しい時間を過ごすことができますよね。

買い物をするということを遊びにしてしまうことで、買い物に来たお客さんを楽しませ、お客さんに喜んでもらっているのです。

 

5つ目はスピードです。

みなさんは、フランスのナポレオンを知っていますか?

ナポレオンは戦争をすると、とても強かったそうです。

その秘密は、ナポレオンの軍隊は移動するスピードが敵の軍隊よりも早かったからだそうです。

仕事の世界でも、スピードが早い方が有利な立場に立つことができます。

私は東京で富士そばというチェーン店で食事をしたことがあります。

忙しくて時間がないというキングコング西野さんがいつも会社の近くにある富士そばで食べているというのを知って、一度は自分も行ってみたいと思っていたお店でした。

チェーン店とはいえ、そば屋さんなので、ある程度は作るのに時間がかかるだろうと思っていました。

しかも、自分が頼んだメニューは、かけそばとカツ丼がセットになっているメニューだったので、なおさら作るのに時間がかかるだろうと思っていました。

食券を買って店員さんに渡すと、なんと5分ほどで見事なセットメニューが出てきたのです!

あまりの早さに感動しました。

味についても、十分に美味しくいただくことができました。

そばが早く作れるのはともかく、カツ丼をこの早さで作り上げるなんてどうやって作っているんだろう?

なんて早さなんだ!

味のことよりもむしろ、驚異的な早さで料理が出てきたことに、自分の頭は感動しっぱなしでした。

そして、驚異的なスピードで料理を用意してくれたにもかかわらず、店員さんの態度がとても丁寧で落ち着いており、スマートだったことも感動した理由になったのかもしれません。

早いということは、このように人を感動させてくれるのです。

約20年という短い期間に、楽天がこれだけの大企業に成長していったのは仕事のスピードの早さがあったからなのです。