マツダミヒロ著「コミュニティをつくって、自由に生きるという提案」について

みなさんは、人づきあいは好きですか?

 

私は、あまり人づきあいが好きではないです。

むしろ、一人でいる方が好きだったりします。

ですが、そんな私も結婚をして子供が生まれてからは、家族分だけ人づきあいが好きになりました。

 

著者も最初は人づきあいが苦手だったといいます。

ですが、今では大きなコミュニティを10年以上も運営されているそうです。

では、どのようにしてそのようなことができるようになったのでしょうか?

 

みなさんは、どのような仲間ならその中に入ってみたいですか?

おそらくそれは、「自分が本当に好きなことに関する仲間同士」ではないでしょうか?

たとえば、ゲームが好きであれば、ゲーム好きの仲間。

旅行が好きであれば、旅行好きの仲間。

お互いに共通する好きなものがあれば、実際そこの仲間同士がどのようなものか、すぐに分かるのではないでしょうか。

 

仲間に入るというのは、相手に何かをしてもらいにいくことではありません。

そうならないためには、まずは自分が満たされていることが重要だというのです。

では、自分を満たすためには、何をすればいいのでしょうか?

それは、あなたにとって

・これをすると癒される

・嬉しい

・ホッとする

・エネルギーが満ちてくる

ことをすればいいというのです。

そして、それらが、手軽にできるものであることです。

例えば、今から急に2週間ハワイ旅行に行くというのは現実的ではないですよね。

みなさんの中で、1日5分ぐらいで毎日できるようなものを考えて見つけてみてください。

ゲームが好きなら、1日1時間ゲームをするのでもかまいません。

 

もうひとつは、返事を「いいね」にしてみることだといいます。

相手を「受け入れる」というのは「相手に対して同意する」ということです。

それに対して、相手を「受け止める」というのは

「そうなんだ。私は違うけど、あなたはそう思っているのね。」

ということになります。

つまり、無理に相手のすべてを「受け入れる」必要はないというのです。

ですが、相手のことを「受け止める」ことはできるのではないでしょうか?

簡単に相手を「受け止める」ことが出来る方法が「いいね」ということなのです。

「いいね」というのは

「あなたの話を聞きましたよ。あなたはそう思うんですね。受け止めましたよ。」

という意味があるというのです。

そして、「いいね」というのは、単に相手の意見に同意するという意味だけではありません。

「(どちらでも)いいね」という意味も含まれているというのです。

便利な言葉ですよね。(笑)

なので、みなさんも普段から、受け止める言葉として「いいね」を使ってみてはいかがでしょうか?

 

著者は、人との関わりをつくっていく上で、投資がとても重要だといいます。

投資といっても、株やFXをするということではありません。

「自分の能力と経験」に投資をするという意味です。

まず1つめの投資は、「深める投資」です。

これは、今みなさんがやっていることを、さらに専門的に磨いていくことだといいます。

 

たとえば、私は気功師としても活動しています。

その場合、さらに気功のことを学べる学校があれば、その学校に通うことにお金を投資するのです。

そうすることによって、私はさらに気功の専門性が磨かれていきます。

そうなると、今よりもさらに深い施術ができるようになったり、より奥深い気功の世界について語ることができるような存在になれるというわけです。

 

2つめは、「広める投資」になります。

広める投資というのは、様々な経験を積んでいくことです。

 

たとえば、私はパンが好きです。

私の知り合いに埼玉県でベーグル専門店を経営している方がいます。

以前、その方から20個ほど色々な種類の冷凍ベーグルを送ってもらったことがあります。

(お礼はちゃんとしましたよ。笑)

素材にこだわって作られたベーグルは、私がこれまで食べたベーグルやパンとは全く違う食感でした。

今まで食べてきたパン類の中で、間違いなく一番美味しかったです。

それ以来、私はなんとか似たような食感のパンが地元にないかと、パン屋めぐりを始めました。

そして、何件かパン屋をまわっているうちに感じたことがあります。

それは、お店によって店の中の雰囲気やパンの味、食感が全然違うということです。

外から見たお店の雰囲気はよさそうでも、パンの味はイマイチだったこともあります。

逆に、パッと見、あまり期待していなかったお店のパンが意外と美味しかったこともありました。

こういったことは、実際に自分がお店まで足を運んで、お店でパンを買って食べるということをしてみないとわからないことでした。

 

広める投資として、いろいろな経験をすることが重要なのには理由があります。

それは、たとえ知識はたくさんあっても、経験がない人は魅力がないというのです。

知識だけ学ぶのでは、人間的な面白味は付いてこないというのです。

今の時代、知識だけならスマホやパソコンで、いくらでも簡単に情報を手に入れることができます。

これからの時代は、「いかに多くの経験をしているか」ということが価値になっていくと著者はいいます。

経験することにお金を使うことは、決して浪費ではありません。

経験したことからは、必ず何らかの学びを得ることができるのです。

つまり、経験にお金を使うことは浪費ではなく、自分に対する投資になるのです。

 

人との関係性をつくっていくときに大事なことは、相手の話を聞くことです。

そこで大事になってくるのが質問だというのです。

 

ですが、そもそも相手に興味がない場合はどうすればいいのでしょうか?

そのときは、その人がやっている「趣味」や「活動」を探してみることだといいます。

その人自体については興味がなくても、その人がやっている「趣味」や「活動」には興味があるかもしれません。

そのように考えていけば、それほど興味がない人に対しても質問がしやすくなるのではないでしょうか?

 

普段の生活の中で、質問力を磨いていく方法があります。

それは、人と会う前に、前もって相手に対する質問を10個考えておくことです。

そうすれば、話が途切れることはないというのです。

 

実際に、コミュニティを生み出すためには、どんなイベントをすればいいのでしょうか?

著者は、代表的なものとして「お茶会」を紹介してくれます。

お茶会の良さは2つあるというのです。

・相手と仲良くなれる

・相手の生の声を聞ける

ということです。

目的は、お茶の時間を通して相手と仲良くなることです。

なので、仕事や勉強など、かたい内容を目的にして話をしないほうがいいというのです。

 

次に、「お茶会」に必要なものは、「場所」になります。

必ずしも高級な場所である必要はないそうです。

「隠れ家的なお店」でもいいですし、「自分が心地よいと思うところ」でもしいし、屋外でもOKです。

「お茶会」の効果として、「雑談をすると絆が深まる」という研究データもあるそうです。

ですから、肩の力を抜いて、雑談というとりとめもない話に意識を集中することが大事だというのです。

 

ところで、仲間に入れてはいけない人というのはいるのでしょうか?

いるのです。(笑)

それは、仲間同士でやっている内容に興味を持ってくれない人です。

仲間同士で価値観が合わない人が、お金を払ってでも仲間に入ってくれたとします。

そうすると、そもそも価値観が合わないので、改善しようもないクレームが出て来るというのです。

そうすると、そのクレーム対応のために、仲間のメンバーがエネルギーを浪費してしまうことになります。

なので、なるべく価値観の合う人とだけつながるように心がけることです。

みなさんと価値観を共有してくれる人は、必ずどこかにいます。

そこで「こんな人には来て欲しくない」というリストを作ってみてはどうでしょうか?

それが明確になると、来て欲しくない人から、自分や仲間を守ることができます。

お互いが成長できる関係を築ける仲間と、一緒により良い関係を育てていくことが大事なのです。

 

私は、コーチングを学ぶためにコーチングスクールに通ったことがあります。

職業、年齢、性別、出身地など、すべてがバラバラのメンバーが集まりました。

ですが、コーチングを学ぶことで、よりハッピーになっていきたいという点ではみんなが一致していました。

そして、講師の方や、サポートに入ってくれた先輩コーチの方たちも思いは一緒でした。

最初は集まったメンバーの間で、ぎこちなく堅苦しいところもありました。

ですが、スクールの中でワークを重ねたり、雑談をしていく中でお互いのことを少しずつ理解しあえるようになっていきました。

そのようにして、段々と打ち解けた雰囲気になっていったのです。

「自分は何が好きなのか」

「価値観が合う人とつながる」

「お互いに成長する」

という共通の要素が仲間同士で満たされていることが大事なのです。