ルネ・デカルト著「方法叙説」について

 白水社版、三宅徳嘉・小池健男訳を読んだ。

 翻訳物としては、読みやすい訳だと感じた。読んでいて文章は読める。ただ、表現が抽象的なので書いていることの意味はなかなかわからない。

 それでも、すらすら読めるだけましだと感じた。

 これは翻訳者が悪いわけではなく、自分の力量が足りていなかったり、ほとんど書いている内容の世界を知らないので、1回読んだだけではさっぱり分からないというのが現実。

 全部で112ページしかないので、わりととっつきやすいところはあった。

 翻訳物は訳者によって違うところもあるが、時代も国も違う外国の考えを取り入れるわけなので、仮に訳がものすごく良かったとしても、多分分かりにくく、読みにくいのではないかと思う。

 まして、古典と言われているものは、書かれてある内容が抽象的なので、余計分かりにくいのではないかと思う。

 何度も読み返したり、解説してくれている本を読んだり、著者が書いた時代や、国のことを調べたりすることで理解がしやすくなるかもしれない。 

 外国物はやっかいだ。