池谷裕二著「単純な脳、複雑な私」について

 著者が母校の高校生に講演で語った内容を書籍化したもの。

 高校生向けに分かりやすく、口頭で語っているので、ものすごくわかりやすい。

 難しい脳の仕組みや神経系統の仕組みなどについて噛み砕いて話してくれている。

 400ページを超える本だが、途中、難しくて疲れたり、嫌になることなく読み進めることができた。

 これだけの内容を語ってくれるOBが来てくれるというのは、その高校の生徒たちにとってはすごく良い財産になると思う。

 これこそプラスのスパイラルだと思う。

 他の書籍も高校生に語った内容のものがあるとのことなので、すぐさまアマゾンで本を注文した。

 あとがきにもあるが、これだけの内容の本を作るのにかなりの手間暇がかかっているとのこと。

 もともとは朝日出版社から出ていた本を新書として講談社が発行している。

 しかも1200円というリーズナブルな値段設定。

 やや、採算というものを考えずに仕事をしてくれている感じがする。

 これだけの内容のものをより多くの人に読んでもらい知ってもらい、知力の底上げを図ってくれている感じがする。

 ありがたい限りだ。