神田昌典著「もっとあなたの会社が90日で儲かる」について

みなさんは、どうすればビジネスで成功することができると思いますか?

 

ビジネスを簡単にやる方法は、お客さんを中心にビジネスを見直すことです。

つまりお客さんを増やすという目的に絞り込んで、その法則性を探し出せばいいのです。

そこで、お客さんを効率的に増やすための方法として、感情マーケティングといわれる方法があります。

感情マーケティングを学ぶと、お客さんを増やすことに目的を絞れば、ビジネスは極めて簡単な仕組みであることがわかります。

そして、次の3つの流れを実践すれば、どんな会社でも必ず繁栄することができるのです。

  1. お金の無駄遣いせず、効率よくお客さんになってくれそうなお人を見つけてくる。
  2. そのお客さんになってくれそうな人を、実際にお客さんにしてしまう。
  3. そのお客さんになってくれた人たちに、繰り返し商品を買ってもらう。

この①から③の手順を踏んでいけばいいわけです。

そのために必要なテクニックもあります。

1つめは、目の前にいるお客さんに、商品を買ってもらうために必要な説得術です。

2つめは、お店までお客さんに来てもらうのに必要な広告宣伝です。

 

そして、広告の中には売れる広告と、売れない広告の2種類があります。

売れない広告というのは「イメージ広告」といわれているもので、綺麗な写真を使って商品を紹介していたり、値段やお店の連絡先の表示が小さくなっているという特徴があります。

売れる広告というのは「レスポンス広告」といわれているもので、無料ガイドブックや無料レポート、無料体験学習といった、お客さんへの無料案内がついているという特徴があります。

なぜお客さんへの無料案内が必要かというと、広告の効果がどれくらいあったのかを計測することができるからです。

つまり、お客さんに商品の無料案内をお知らせすることで、お客さんから「あなたの商品に興味ありますよ」と手を上げてもらうことができるようになるのです。

 

また、広告に使う言葉によっても、お客さんが商品を買いたいという欲求の感情の留め金を外す効果があります。

例えば、生カマンベールという商品がありますが、「生」という言葉をつけるだけでよく売れるようになるのです。

その他にも「無料」「限定」「いまなら」「いますぐ」「お申し込みはカンタン」という言葉は、お客さんにより多くの商品を買ってもらうために、レスポンス広告にはなくてはならない言葉になっています。

つまり、そういった言葉を使うことによって、お客さんが商品を買ってくれる反応が伸びるということが実際に検証されているのです。

 

私は先日、ホテルのラウンジで飲食をしました。

その時、注文した飲み物のメニューには「期間限定」と書かれていました。

注文したのはいいのですが、正直、どんな飲み物が出てくるのか飲み物の名前だけでは全くわかりませんでした。(笑)

そして、実際に出てきた飲み物は、ドライフルーツをふんだんに使った、甘さ控えめのフルーティな飲み物でした。

飲み方も分からなかったのですが、一緒に注文した人の真似をして飲みました。

最初、カップの中に様々なドライフルーツの粒が入っており、その中に別に用意されたお湯を注ぎ、ドライフルーツが少し溶け出したところで飲むのです。

大変珍しい飲み物で、初めてこのような飲み物があることを知りました。

実際に飲んでみると、様々なドライフルーツの柔らかく甘すぎない甘さがとても美味しく、風味も色々なフルーツの香りが絶妙にバランス良くブレンドされたもので、かなり美味しくいただいくことができました。

ついついお店側の策略に引っかかってしまったわけですが、結果的にはとても満足のいくものになりました。

 

ビジネスの現場で、多くの人がよくやる間違いというのがあります。

それは、商品の説明が教科書的で分かりにくいというものです。

お客さんは商品の専門家ではありません。

商品のことを徹底的に分かりやすく説明しないと、関心すら払ってもらえません。

マーケティングというのは、お客さんに商品を買ってもらうように行動させることが目的です。

なので、商品の説明は、小学生でも分かるような言葉を使うぐらいでちょうどいいのです。

広告でもダイレクトメールでもセールストークでも、お店の人がきちんと商品のことを理解した上で、小学生でも分かる言葉で書いたり、話したりすることが大事になってきます。

 

私は、先日、ある電気店にパソコンのランケーブルを買いに行きました。

私が使っていたランケーブルは10年以上前にパソコンと一緒に買った物です。

なので、今でも同じ規格のランケーブルは売っているのか。

そして、もし同じ規格のランケーブルがなければ、どういった規格のランケーブルを買えばいいのか分かりませんでした。

そこで、お店にランケーブルを買いに行く前に、プロバイダーから送られてきていた説明書やネットで自分が使っているパソコンに使える規格のランケーブルのことを調べてからお店に行きました。

ところが、実際、お店に行ってみると、事前に調べていた目当ての商品が見当たらないのです。

お店に来る直前に調べてきたところなので、商品を置いていないはずがないと思い、店員さんに声をかけて聞いてみました。

店員さんは、私が尋ねている意味は分かった様子で、答えてはくれました。

ですが、店員さんが説明してくれた商品の用語の意味が私には少し分かりにくいものでした。

なので、私は「その用語の意味はこういうことですか。」と、確認の意味も込めて改めて尋ねてみたのですが、店員さんは、最初と同じ専門的な用語を機械的に淡々と繰り返すだけで、こちらが望むような答えは返ってきませんでした。

これ以上聞いても仕方がないと思ったので、話はそこで打ち切りました。

結局、ランケーブルコーナーの前にしばらくしゃがみこみ、商品を見ながら多分これで大丈夫だろうと思われるランケーブルを買って帰りました。

幸い無事に、ランケーブルは使うことができました。

ただ、お店を出た後の気分はあまりいいものではありませんでした。

 

言葉には驚くほどの影響力があります。

言葉の選び方しだいで、ビジネスが成功するかどうかが決まることもあります。

感情というものを理解すればするほど、ビジネスの現場で応用して使える範囲が広がっていきます。

お客さんがそのお店で引き続き商品を買ってもらえるよう定着させるのも、感情をベースに考えていくと、効果的にお客さんに対応できるようになります。

お客さんの感情を味方につけることができれば、そのお客さんをあなたの会社のファンにすることができるのです。