苫米地英人著「まずは親を超えなさい」について

みなさんは「お茶にしますか、それともジュースにしますか」と聞かれたときに、どちらを選びますか?

 

もし、あなたが「お茶」を選んだ場合、実は、親の影響が大きく関係しているのです。

「ジュース」と答えた場合でも同じなのです。

このように、あなたが普段なんとなく選んでいることのほとんどが、実は親から言われてきたことの影響を無意識のうちに受けているのです。

私は、小学生の頃は家族で喫茶店に行くたびに、なぜかいつもメロンソーダでした。

最近はお洒落なカフェがたくさんできて、昔ながらの喫茶店を見かけることはほとんどなくなってしまいました。

それでもたまに昔ながらの喫茶店を見かけることがあります。

その時、私はなぜか、メロンソーダを思い出してしまいます。

小学生時代から20年以上は経っているのですが、小さい頃に受けた親の影響ってすごいですよね。

 

あなたにとって何が重要なのかを決めているのは、あなたが小さい頃に経験したことが大きく関係しています。

例えば、好き嫌いなくなんでも食べるように言われたことや、虫歯になるので甘いものばかり食べてはいけないと言われたことや、一人ぼっちで留守番をして寂しかった経験をしたことはないでしょうか?

その時、小さい頃のあなたが本当に食べたかった物や、欲しかった物や、やりたかったことはいったい何だったのでしょうか?

また、あなたが小さい頃に本当に欲しかった物などを、今から見つけていくことはできるのでしょうか?

もちろんできるのです!     

 

それにはまず、あなた自身がしているセルフトークを見つめることで今の自分を発見することです。

セルフトークというのは、例えば「今日は学校に行きたくないな」とか「どうせ自分には無理だ」とか「好きなゲームができて楽しい」といった自分が心の中でつぶやいている独り言のことです。

今の自分がどのようなことを考えているのか発見することができれば、さらに、そこから、本当にあなたがやりたかったことや目標に向かって、新しいセルフトークに書き換え、新しい自分のイメージを作っていけばいいのです。

あなたが理想とする状況、達成したい目標をきちんと文章にして、あなたのセルフトークを作り上げます。

そしてそのセルフトークを繰り返し口に出して自分に言い聞かせていくことで、自分はこういう人間だというメージが作られていくのです。

また、周りの人からあなたに言われる言葉も、それを何度も繰り返し聞かされていると、セルフトークと同じ効果を受けることになってしまいます。

あなたが何度も聞かされる言葉は、たとえそれが事実と違うものであっても、あなたの無意識はそれを疑うことなく受け入れてしまうのです。

まったく油断もスキもないですよね。

 

だったら、そういった無意識の働きをあなたにとって都合よく利用してしまえばいいのです。

どういうことかというと、あなたが望むことを、なんでも、どんなことでも、誰に遠慮することなく、恥ずかしがることなくそのまま言ってしまえばいいのです。

そうすることで、あなたは、望みが全てかなった状態で暮らしているというイメージを無意識のうちに心の中に描いていくことになります。

その結果、あなたは、自分の理想や目標が達成できているという臨場感を高めていくことができるのです。

そうすると、無意識の力が働いて、あなたが居心地がいいと感じる状態に合うように、無意識があなたを居心地がいいと思うような状況に連れて行ってくれるのです。

このように、あなたが心の中で考えていることが現実になっていくわけですから、あなたの今の考え方をコントロールすることはとても重要になってくるのです。

 

私には4歳になる娘がいるのですが、娘がわがままを言ってグズったりすると、こちらもイライラしてしまい、よく子供を怒ったりしていました。

その時の私は、心の中で、「うるさい。いい加減にしてくれ。」と叫んでいました。

しかし、私に怒られてさらに泣いている娘を見て、「こんなことではいけない。」という強い気持ちが湧いてきたのです。

そこで、自分がしているセルフトークを改めて見直し、次にように書き換えることにしたのです。

「自分はこの子の父親だ。」

「父親はいつも完璧な愛を子供の与えることができる。」

というものです。

私は、子供がわがままを言わない普段の時も、この言葉を心の中でつぶやくようにしました。

すると、不思議なことに、娘が少々わがままなことを言ってきたり、言う事を聞かず、グズったりしても、私自身がほとんどイライラしたり怒ることがなくなったのです。

セルフトークを変える前の私のイライラ度数を100とするなら、セルフトークを書き換えてからの私のイライラ度数は5から10ぐらいに激減したのです。

まさに激変です。

そして、自分が変わると、娘の私に接する態度も変わってきました。

娘の方から私に遊んでくれと言ってくる機会が多くなったのです。

父親としては嬉しい限りです。

 

私たちは、過去を変えることはできません。

ですが、未来についてはコーチングを学ぶことで、私たちは自由にコントロールしていくことができるのです。

将来何をやりたいかというのは、大人になっていくにつれて変わってくると思います。

ですが、大人になってからでも新しい目標をどんどん達成していくことは可能なのです。

何かをやりたい、何かを変えたいとあなたが思ったときから、自由に自分の未来をあなた自身によって作っていくことができるのです。